朝、いつもより5分ほど早く着いて、周りに車がないなと思いつつ入り口に向かうと、向こうから井上くんがやってきた。

タイミングばっちりで、並んで入り口まで向かう。この辺で幸福度MAX。面接いつですか、と向こうから聞いてくれ、7日です、いつですかと聞くと、6日なんですぐ終わるんです、と返してくれた。入り口を開けて中に入れてくれた。井上くんにエスコート。いつもならガチガチだったろうけど、今日は面接で気持ちを作っていたので平常心さ。入り口を閉めてくれた井上くんを振り返って、話しかける余裕。話題にと思っていた、面接、自信ありますか、と聞いてみた。そしたら今日が今週初めてなんですよね、というので驚いた。ちょっと開いちゃって、と。そっかぁ、すれ違いかと思ってたら来てなかったのかぁ。二次より一次で大変で、というので、あぁ、わたしもだめだと思っていた、というと、自己採点もしてないんですよね、と教えてくれた。じゃあ、もうあえて知らないで臨むんですか、と聞くと、そうみたいだった。3階の通路をもう会話なく進むと、教室のドアをまた開けてくれた。さっきからすいません、と言って中に入る。そこで言うおはようございますの優越感。なんだろう、達成感。もう顔がほわ〜ってなってたと思うね。
その後しばらく、文字が頭に入ってこない。やっぱり勉強には支障が出る。しかしそれ以上に得るものがある。とか思う。声が素敵。色っぽすぎる。

討論の班はやっぱり外れて、面接までの数十分を教室で過ごす。なんだか少し大胆になって、目が合いたいと思う。遠慮のない盗み見。足首とか、足とか。二の腕とか。うなじとか。振り返ったりすると、じっと見たけど目はあんまり合わなかった。全然進まない勉強。
帰りがけ、目を見たけどそこでも合わなかったな。なんだろう、不躾すぎたのかな。だって、目を見たいんだもの。

明日会えるかな。また話したいな。
午後の勉強会は来るのかな。
面接日は違うから、会えるとしたら明日が最後だな。やっとちょっと話せたのに。もう少し一緒にいたいというのは、一方的な思いなのかな。
あなたのこと好きだな。