今日はあざとく髪を結んでいく。

 


近くを頻繁にウロウロするのに、全っ然、見かけることなく午前中が過ぎていくので、今日はいないんじゃないか、予定を何回も確認しに行こうとしているうち、4時間目の始めぐらいにやっと顔を見れた。

 


先生は教室から子どもを連れていくところで、わたしの顔を、珍しくまじまじと見た気がした。

髪に気づいてくれたかな?と思いつつ、すれ違う。

 


昼休み、職員室に戻ってきてくれないかなぁなんて思いながら時間を潰していると、本当に来てくれた。わたしはマスクを外していて、なんだか、見つめ合ってしまって、照れ隠しで、お茶を飲んだ。先生はちゃんと理由があったんだろうか。無いように思えた。

 


児童玄関から見える先生の後ろ姿を見納めて、職員室で帰る準備をしていると、先生が入ってきた。帰る前にまた見れた、よかったと思っていると、わたしの後ろに回ってきて、電話をかけるようだった。ちらっとその後ろ姿を見ると、先生の襟足が見えて、男らしいというか、襟足に男性を感じて素敵だった。満足して挨拶をして職員室を出て、職員玄関で待っている兄弟を見てたら先生が慌てて職員室から出てきて、電話、繋がらなかったとその子たちに言っている。さよなら、と先生に挨拶できて、先生も返してくれて、急いだのは、わたしを見送りたかったからだったらいいのに、と玄関を後ろ髪引かれながら後にした。

珍しいアップは先生に好評だったように感じた。