今日は、自分の試験と高橋先生をかけて、神様にお願いしていたのだ。
試験が落ちるなら、今日こそ飲み会で隣の席にしてください、と。
わたしが着いて、わりとすぐに高橋先生は入ってきて、こいこいこいと念じていたら、わたしの目の前の席になった。試験は落ちるのだなと思ったりした。
なんだか席を変わってしまいそうな、危うい感じを切り抜けて、いよいよ先生との焼肉が始まった。最初なんだか避けを感じたり、まぁ想定内だから凹むことなく、果敢に攻めていた。
わたしは今日の思い出で夏休みを過ごせる。
そのうち思い出しては書き記したいけど、忘れられないことは、足が、当たって。高橋先生の暖かい足が、何度もわたしの冷たい足の甲に当たっていたのだけど、その、飲み会で気になる人に、足を当てる行為があるじゃないですか。あれを思いながら、先生の足が当たるのを、内心全力で受けとめていたのですね。アリか聞いているのでしたら、全力でアリです、と。
帰りの入り口で、高橋先生は2度ほど振り返ってくれた。情熱的なあの目は、アリなんだと思う。そしてわたしもアリだと返す。その行為だけで、聞き飽きたかもだが、セックスと大差ないのだ。アリでアリならセックス。今日の名言。
今日先生が送りじゃなかったら?
わたしが今度飲んだら?
そんなせめぎ合いができるのも、何の関係もない時だけなのだ。わたしはもしかして本当にこの状態を最善としているのかもしれない。
あの若い、綺麗な顔に、体に、抱かれてしまっては、正気を保てないだろうと、手を伸ばせば触れるような距離にいたことを、せいぜい振り返ろうと思うのだ。
コップを渡すと、必ず触れてくれた手。
天然でやっているのか、意図的にやっているのか。あれでキュンキュンしちゃう女子が何人もいるのだろうかと、潮が引くような思いをしたり、満ちてきたり。
また明日も思い出して書こう。