今日は高橋先生の日。

 


宮本くんに話したいことがあって、やっと職員室で見つけたと思ったらカウンセリングの女の人が宮本くんがスーツなことについて話しかけていた。すぐ済むかな、と後ろについてみたけど話が終わらなくて、仕方がないので通り過ぎて出直すことにした。くっそぉ、あのメスブタめ、なんて暴言を使ったりする。

あの人、カウンセラーにしては何か感じ悪いんだよね。綺麗だと思うし、ボリューミーでふくよかな体、まぁ簡単に言うと太ってるんだけど、男の人はこのぐらいよさそうな感じの。それに劣等感を感じてしまうのだろうか。

その人、なんだか変なタイミングでいつも話しかけてくるのだけど、いい人かなと思ってたら、なんだ、宮本くんに色目つかってるんじゃないの⁉︎ スーツ格好いいですねみたいなこと言ってた気がする。聞いてないんだけど、何か言った。聞きたくなくて、耳が動かなかった。ふんだ。ベラベラ話したりして。宮本くんに腹を立てた。

で業間、うろうろして宮本くんを見つける。

だから話しかけた。そうしたら、ちゃんと聞いてくれた。そうして、本当にありがとうございましたと念を押してくれた。あの人よりちょっと一生懸命話してくれてる気がして、それで治まってしまった。

 


担当の子どもが暴れて大声を出した時、高橋先生がすぐ駆けつけてきてくれた。わたしはちょっと面食らったけど、2人の方が楽なので一緒に対応してもらった。なだめる間、子どもを抑えるわたしの手に、高橋先生の手が触れる。すごいしっとりした手だ。吸いつくような先生の肌が時折当たって、重なって、頭半分くらい持ってかれちゃった。右側で聞く先生の話。先生の声はとても格好いいし落ち着くので、うっとりとしていたら子どもは治まっており、先生にはもう戻ってもらわないといけなかった。

その後手の感覚をずっと確かめていた。

帰り際、先生が職員室の窓からわたしを見て出ていった。その視線で、あ、チューしたい、先生とすごくチューしたい。と思った。