レポ2。
あれから2日経ってしまった。
喪失感が想像以上に大きく、現実に戻ってくるのに本当に苦労している。
近くで会ったほど、それは大きいのだと思う。
人からの妄想が輪をかけて、終わった時のあっさりした感情より、より深読みし、思いこみ、都合のよい方へ解釈をし、どんどん膨らんできてしまっている。
円盤のステージに乗ってくるくる回る彼らの中で、しめの腹回りの美しさとか脇の美しさ、本物の宮近くんの姿もくまなく見たけど、意外とまちゅがめちゃくちゃ格好よくて、近くにくると目を奪われた。あまりおどけない、真剣な眼差し。ブレない姿勢。真っ直ぐな視線を、こちらも真っ直ぐ見つめずにはいられなかった。まちゅ担で参加するライブがあってもいいな、と思ってしまった。
いやそれでも、宮近くんのあの茶色い瞳を、この目に映したい、この時間はそれに充てて構わない、と宮近くんの視線をひたすら追った。
でもそうなると、全然目の前にこない。
閑也が移動中、この距離がいいね〜と呟いてくれた。そちら側にとっても、いいと思うなら、こちらもよかった。
初めてMCの時間になり、空気が和らいでいくのを感じた。福井の肩肘はらなさに、彼らの頑なな心が解れていったというか。笑えて、ちょっと一体感が増した。宮近くんの口にする「福井」の響きが大好き。優しい、蔑んでない、なんだか懐かしさまで感じるような。
可愛い衣装を着て、簡単に高い位置に足を上げて踊って、生歌を聴いて、大きな音や、火花や格好いい演出があって、揃った格好いいダンスを見ても、すぐに一瞬で過ぎ去っていく。目の前を宮近くんが何度も通り抜けて、あっちにこっちに、会場を駆け抜けていく。
高く上がっていくステージで踊る宮近くんから、目の前で汗が2滴、ぽつぽつっと零れ落ちた。汗が物にあたり、飛沫が跳ねてきそうだった。かかったらいいのにと思ったけど、細かすぎて、途中で消えてしまった、きっと。
やっと目を見ることができた時があったと思う、どのタイミングか覚えてないけど、宮近くんの目の色、茶色。もちろん二重なんだけど、瞳が大きくてこぼれだしそうだった。
お土産動画を撮ったら、次第にこの中身が真実になって、肉眼で見た情報も記憶が薄れて、忘れてしまうんだろうなと思った。
だから撮るのにがんばりすぎないようにした。目を奪われたところは、画面から外れて、宮近くんの足元や違うメンバーが写っている。それはそれで、やっぱりしっかり撮っとけよ、この時の自分!とか思うんだけど、あの時…下から見上げる宮近くんは圧倒的で、ステージの端ギリギリの、近くに来れるだけ近づいてきて、息づかいまで感じる距離、わたしは後ずさりするほどで、目は一切合わないんだけど、何度も、この距離で宮近くんに会うことはもうないんだろうなと思った。
その後の曲はトロッコで回りに行ってしまって、目の前は最後に通過してくれた気がするけど、そのままメインステージに並び、何度も、声出ししたか、想いは届けたか、ファンサに心残りないか、今、ぶつけてくれ、といったことを叫んでいて、後から考えたら、わたしに伝えてくれていたのかもしれないと思った。遠目だと、全員自分を見てるんだとは思うよ。でも、視線の先にはいたのよ。隣の子も宮近担だったらしいけど、終始スンとも言わなかったし、宮近くんの冗談に笑って楽しそうにしていたわたしは、確かに宮近くんの視界に入ったと思うのよ。嬉しそうな顔、した気がしたのよ。
最後の通過の時だったと思うけど、左耳のイヤホンを外していることに気がついた。後から考えたら、もしかしたら、わたしの精一杯の小さな声援を、次も聞き逃さないように、外していてくれたのかもしれない。
次は、ライブ以外の形で、あなたに会ってみたいな。言霊。なんせ絵馬に、宮近くんの目の前の席が当たるようにと書いて、叶ってしまったのだ。
あの時、わたしの語尾が震えた精一杯の声援を聞いて、一度去ったものの、こちらに戻ってきてくれて目の前に近づいてくれたあの時が、彼の中のファンに対する姿勢を変えるきっかけになったのだったら。
ライブ後から、愛が溢れる溢れる。
自分でも驚き。たぶん日程的にも、排卵日が近かったと思う。たぶん排卵した。今チェックしたら、翌日が排卵予定日で笑った。
ライブ中はエッチな目で見たりなんてしなかったのに、圧倒的な顔の可愛さと、柔らかそうな白い体、すべすべの質感、玉のような汗、動く宮近くん、そして会場に充満していたなんだか甘い香り。その晩は、たまらず致してしまったのだ。宮近くんは、激しかった。
その日の夜、翌朝、宮近くんはわたしを妄想させた。精神的に距離が近かった。いとも簡単に、日常に紛れこんで妄想させた。