今日は土曜バレエ。

田辺さんの日。会えた。

でも、話したりすることはできなかった。

でも、去り際に目を見て会釈してくれた。

 


駐車場に向かうと、田辺さんの車が見えた。そして車を降りたのは田辺さんだった。急いでわたしも車を停めようとしたけど、田辺さんは横断歩道を渡るところだった。横切るところを見られてるような気がした。田辺さんは女物のカサをさした。しれっと田辺さんの車の隣の隣につけた。

横断歩道を走って渡って、でも田辺さんは先をゆく。追いついたと思っても、田辺さんは手前に一瞬いたのに奥に引っ込んでしまった。知らないお父さんを挟み、話せない。田辺さんはスマホを見出したので、目も合わなかった。

知り合いのママと話していても、全然目が合わない。

今日は下の子も置いてきてるのにな。それはどうして、なんて勘ぐってしまう。

そして田辺さんの子が先に出てきて、去り際、こちらを見て会釈してくれたのだった。うちの子は遅くて、駐車場に行ってももういなかった。

 


うまく行けば、今日も話せたのにな。

あのお父さんがいなかったら、もうちょっと早く駐車場に着いてたら、まぁそれがタイミングなのだ。それに、昨日嫁と話したのを、田辺さんは聞いたかもしれない。それは警戒するよなあ、それにしては挨拶してくれたんだから、と思ってみたり。

 


話したかったなぁ。