疲れた。

1か月強の現実逃避。無事試験は終わった。

昨日は深夜1時に目が覚めてから、勉強しようか迷ったり、寝ようとしても寝られなかったり、宮本くんのことが浮かんで眠れなかったり、なかなかに最悪なコンディションで朝を迎える。

勉強時間少ないからか、わりにできた感が強くて、もしかしたら受かってしまうかもしれないと思っている。え、受かったらどうしよう。って落ちてたら恥ずかしい。

英語も算数も捨てたしな。やっぱりちょっと厳しいかな。でも解く効率はよかったと思う。

それにしても時事通信社の参考書はほんとに効果的だ。捨てた勉強も判断がよかった。無駄な勉強しなくて済んだ。

 


昨日は結局ほんとに前日なのに少しも勉強できなくて、あぁ落ちたかもとか思っていた。

試験中は思ったより集中できたけど、ずっと宮本くんのことを考えていた。関連するエピソードとか思い出して、何度か笑ったりしていた。試験官が見たら驚くよね。

今日は試験後親と買い物に出かけたけど、宮本くんのことばかり考えて、誕生日プレゼントになるだろうかと物を買ったり、若い宮本くんみたいな男の子に目がいったり、胸が苦しくて、とても好きなんだけどどうしたらいいんだろうと思いながらさまよっていた。

 


わたしがしばらく家で苦しかったのは、この気持ちを誰にも阻まれずかみしめたかったからだと思う。子どもがやってくる。だんなが迫ってくる。

家事に追われる。宮本くんの考えに気持ちを及ばせることが満足にできない。ずっとぼんやりしていたい。その顔を家族には見られたくない。

 


実家に帰ったとたん、頭がスッキリする。

ここには邪魔する者がいないと思うのだ。

1人になってやましいことをしようというのではない。

ただ、好きなように過ごしたかった。

そうしたら、心も頭も宮本くんのことばかりになった。

抑圧されていたんだな。解放したかったのかな。

母親のわたしだけど。何をするつもりもないけど、ただ思うままのわたしでいたかった。

 


宮本くんがいる毎日は楽しい。ヤキモチや落ち込むことは辛いけど、それでも姿を見ると追ってしまう。校庭での熱い視線や、教室に閉じこめられたことにすがったりする。もしかして好意を持たれているのだろうかと、その先を期待している。他の人もそう思っているかもしれないことが辛い。自分の強欲を抑えるのが辛い。宮本くんの牽制を感じる時が辛い。そうしてまた、救われてしまうことが、わたしを舞いあがらせてしまうのだ。