朝起きて、いつものようにすぐ宮本くんのことが浮かび喜んでいると、胸に詰まるものがあることを感じる。

 


しばらくずっと空っぽだった心の真ん中。

どんなに盛り上げても、ここが埋まることはなかった。それが、詰まっている。

 


あと6日。何回数えても、全然近づかない。

世の中は春になって、恋の季節がやってきているというのに、会いたい人にはまだ会えない。

早く会いたい。

 


髪を切った。

失敗はしなかったと思う。

でも結構イメチェンしてしまって、なんか気合入れたみたいで恥ずかしい。

 


あの女の子のことがよく浮かぶ。

あの時よく上に上がってきたなぁと思って。

なんか日が経つほど、気持ちがあったことだったんじゃないかと思って。あの時、特に触れられもせず、頼まれてもいない手を出したりして、本当は宮本くんの仕事の記録写真を撮り続け、わたし達は先に降りてしまった、その事をどう落としたのか。

わたしが白布を畳んでいた時はたぶん見ていた。その後のごみ集めの時、コンビの先生にフォローされた方がきっとみじめだっただろう。

 


優しくて皆の気持ちを考える宮本くんは、きっとそのことに気づいて、あの日わたしの隣のパソコンのところでお礼を言っていたのだろう。同い年の癖に敬語なんて使って。随分よそよそしいけど、前からそんなんだったのか?

 


わたしは少し妬いている。

わたしの胸に詰まったものは、嫉妬や執着を生むに違いない。手伝い合戦とかになったらどうしよう。そんな時はさっと身を引こう。囚われないようにしよう。ていうかあんまり手伝わないようにしよう。チャンスがあった時だけ。