今日は宮本くんと話した。

試走の時もろくに目も合わなくて、終わった時に玄関でお疲れさまです、と声をかけたけどもうちょっとで無視されるところで、一瞬の間があって、なんとか挨拶は返してくれた。

 


お昼に給湯室でドボドバと勢いよく急須にお湯を注いでいると、宮本くんが入ってきた。校長室にでも行くのかなと思っていると、冷蔵庫からお弁当を取り出して温めようとしていた。お弁当ですか、と声をかけると、今でもよくわからないんだけど、お母さんが作ったソレを、お弁当ではないんだけど、これがあってよかった、子どもを見て思い出したから、えっじゃあ家に取りに戻ったのという疑問は挟む隙がなくて、距離的にお母さんが持ってこれるわけはなくて、お惣菜ですかと聞くとそれも違うという。よくわからないんだけど、もうお弁当でいいじゃない。説明の上手な宮本くんが、わたしなんかと話したくないのかなとこちらは思いながらも、いつも家族の話をしてくれて、というか家族が大切そうだなと思いながら、丁寧に説明しようとしてくれてるのが嬉しかった。わたしと話したくなければ、お弁当ですと言ってさっさと会話を終わらせればいい。それができないくらい若いのかな。でもやり取りができたのが嬉しかったのだ。

 


昼休みは職員室に入ってきて、タイミング悪くわたしは明後日の方向を向いていたんだけど、なんだか久しぶりに好意を感じた気がした。

 


だから今日も寝れない。

鮮烈にあなたが浮かぶんだ。