今日は2限目の直前、急に支援がいらなくなったことを知り、頭に浮かんだのは3年生の体育に入れること。思いきってアクションを起こした。

 


体育館に向かう先生を追う形で、あ、今日は赤ポロと水色ポロの黒パンコンビだわ。と内心思いながら、宮本先生!と珍しく声をはって呼び、支援入ってもいいですかと聞くと、はいとか何とか言い、今日は体育最後なんで、ドッチボールとかいろいろする予定なんです。と言い、体育館に入ると子ども達におーい、スペシャルゲストだぞとか何とか言ってくれた。

 


相変わらずわたしをガンガン中に入れてくパターンで、今日はラジオ体操から始まりストレッチ、鬼ごっこ、大縄、ドッチボールと盛りだくさん。宮本くんは指示が主で、あんまり色っぽいところは見れなかったけど、鬼ごっこでタッチされたのが今日のハイライトだわ。ところで宮本くんって鬼なのかな…と見つめ合う間があり、それっで逃げた、息が合ったというかね。すぐタッチされたけど。宮本くんにタッチされちゃった。

 


色々辛くて、オバさんがね、大縄をさせられてるのとか、自分が痛すぎてそれで死にたいってちょっと思ったよね。

 


終わって、片づけてたら子ども達もいなくなり、先生が近づいてきて、先生、一学期前半、ありがとうございましたと丁寧に挨拶してくれた。そうだねここで区切りかと思って、いえ全然入ってなくてなどと応えた。カナカンをかけながら、ここしかないと、宮本先生は夏休みどこか行くんですか、と聞いてみた。最初は詰まって答えにくそうにしていて、いえ、こんな感じだから、特に無いんですみたいなことを言って、でも本当は行こうと思ってたんです。と教えてくれた。話が続くので、嫌かもしれないけど宮本くんの行く方向に追づいした。フィリピンに、というので、フィリピン!と返し、留学しようと思って、と言うので留学!と返した。セブ島っていうところに、1週間ほど。って。結局それは中止になってしまって、12月28日からに延期になったんですけど…と言うから、冬ですか、と返した。それもコロナで中止になりそうだな。という空気が流れ、なんて返したか忘れてしまったけど、行けるといいですねとかで締めたのかな、そこで階段に着いたのでそれじゃと会釈した。

 


3限目は高橋先生の補欠。

何となく済ませて、カゴを持って職員室に戻ると、宮本くんがいて備品を見ていた。

木曜5限は、見てない時に通ったかもだけど、たぶん来なかった。テストだったし、周りもテストなどが多かっただろうし、職員室で何かしてたかもしれない。

下校の時も、全然だった。というか、ちょっとまだ恥ずかしくていけなかった。

先生方が着替えて職員室あたりに集まってきているところに、宮本くんもそのうちやってきた。露骨にしちゃだめだと思いながら、もう目が追ってしまって、動向を見つめていた。体育中も、もう見ちゃうのね。指示を出してるというのはあるけど、そこからのテンションで、姿を追う癖がついていた。そのうち出ていったけど、また何分か後に職員室に戻ってきて給湯室に入り、今日もお茶を持っていくのかと思いきや、お湯がどうとか校長先生と話していて、長いこといたのに手ぶらで出てきて、そのままトイレに行った。もう教室に行ってしまったので今日は会えないなと思っていたら、14時半頃、懇談の10分前ぐらいに安心して夏休みについて教頭先生に話しかけていたら、また職員室に戻ってきた。わたしの後ろで、机で何かしてる気配がある。わたしは張りきって話の続きを教頭先生に堂々としていて、夏季休暇のお給料に関係する話だったので、またお金や休みの話をしてると思われるのは嫌だったけど、話を急にやめるわけにもいかず、最後まできちんと話した。宮本くんは話の途中で今度こそ出ていった。やたらウロウロしてたけど、何か話したいことでもあったのかなぁ。なんて。夏休みの質問、返したかったんだったりして。なんて。

明日はわたし放課後早く帰るんだ。明日、いいタイミングで会えたら、わたしも一学期前半のお礼を言おう。急なことに対応してもらってばかりで申し訳なかったと。でも入れて本当に嬉しかった。みんな説明とか上手で、いい子たちだなって。活気があっていいって。直接言えなかったらまた付箋で、お菓子を置こう。会おうと躍起にならないようにしなくちゃ。ていうかお菓子置きたくなっちゃった。でも直接もちゃんと言おう! 

 


夏休みはしょうがない。現実的ではない。

わたしは相当大概、しっとりと2週間を過ごす。

夏休みの話題を振れるチャンスに恵まれて本当によかった。そのおかげか、それから午後の天気は晴れやかな夏空になって、夏休みへのテンションが上がった。神様のようなわたし。世の中を夏にしたぜわたし。

固執しない。好意だけを振りまいて、気のある素振りをして、翻弄していくのさ。そうするしかないんだ。