今日はがんばったんだぜ。

自分からチャンスを掴みにいったんだ…

 


時間外もいいとこのトイレ掃除が終わって、廊下掃除をしてるのが見えたので、急いで、渡ると決めた渡り廊下を渡った。

さっきいたところにいなかったのでだめかとくじけそうになったけど、向こうからこちらに向かってモップをかけてきているのが窓から見えたので、これなら出会えると足どりに力が入った。

お疲れさまですと声をかけて、笑顔で応えてくれたので、3年生は順調ですか、とすり切れた文句を言った。順調…と少し迷ったような顔をして、そうですね、色々がんばってますがバタバタです、みたいなことを教えてくれた。その間も足は階段に向かい、照れるので去るそぶりをすると、先生は、と返してくれた。5年、4年ですか?と聞いてくれたので、4年です、と言って、Gくん大丈夫ですかと聞かれたので、Gくん、ダメですねー、と答えた。実際、ダメダメなのだ。前から、上手に関わっているように見えた先生に、一度聞いてみたかったのだ。上手く関わってるという意識はなかったのか、意外そうな、謙遜するような、手ごたえみたいなのはなかったようで、はっきりとした話は聞けなかった。

さて、今度こそ去ろうとすると、教採、と先生が続けた。今年、受けるんですか、と聞いてくれた。教採ですか、今年、願書間に合いませんでした。と言った。コロナ対策で募集が増えるという話で、すっかりやる気のなかったわたしも、ホームページを確認するぐらいはしてしまい、その日の翌日が願書締切だったので、諦めてちょっとがっかりしたとこだった。でも先生とのやり取りでは、諦めたことになっていたと思っていたので、受けるのかと思われることが意外だった。今年チャンスだったなと思ったんですけどね、と言ったら笑って、でもまあどうせ一からだから。と言ったら、じゃあ来年ですか、と言ってくれた。わたしも来年チャンスがあればという気になっていたので、そうですね、と言った。それで、本当に切り上げた。

その後、わたしがモタモタしてる間に職員室に戻ってきたので顔を見れて、差し入れでも一緒に吟味できたらなと思ったけど、給湯室から出たらあの女先生と話していた。出入りの授業を口実に、話しすぎなんだよ。とちょっと気分が台無しになるような気になったけど、今週のやっとの会話を大切にすることにする。

 


教採を受けるかどうか気になったのは、来年も、わたしがこの学校にいるかどうかが気になったのではないのだろうか。わざわざ、気にしてくれてたんだなと思って嬉しかった。宮本くんのモヤモヤした思考の中に、わたしが浮かんだことがあったのだろうか。もしかして教採受けるならその本とかくれようとしてたり。それでも泣いちゃうな。

話していた間、誰かが通ったような気がする。

でも誰だったか全然覚えてない。話すことが楽しくて嬉しくて、胸がいっぱいだった。


今日はホタルを見に行って、全然旦那と仲良くできなくて、満月で、宮本くんとこのホタルを見ることを考えた。ひたすら考えた。