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そう、また次の機会が訪れたことを、告げたのだ。

 


誘いきらなかったのは失礼だったのかもしれない。でもあの時誘って困らせたら悪いと思った。

 


合同体育なのに、授業抜けようと思えば抜けれたのに、公開授業見に行かなかったのが嬉しかった。

それなのに、わたし職員室にいるので教室で用事してきてくださいとはっきり告げると、来ちゃったしいますと言って、2人でずっと職員室にいるのを選んでくれたのが嬉しかった。

 


えっ、今なら誘う時間があるんじゃないと気づいてから、もうLINEではお誘いしないと決めていたのもあって、そんなに決断は大事ではなくて、さらりと、日曜の話を切り出した。

 


誘ってないといえば誘ってないから、わたしは何もショックを受けることはないんだけど、そう万が一誘われ待ちだったとしたら向こうだってショックを受けたかもしれない、ってぐらい何も言っていない。こんなのがありますよってだけ。でも暗に前の続きのことを言ってたんだけど、暗すぎたんだろうか。でも向こうも一言も、何も言わなかった。いいですねも、何も。何の話も。

ひとつだけ、わたしが日曜行くイベントの説明をしてる間、目を逸らさないで、しっかりわたしの目を見て、真剣に話を聞いてくれた。わたしは一生懸命話したけど、最後、どうですかって聞くことができず、話をフェードアウトするしかなかった。

しーんっていう。職員室の中。宮本くんの丸つけする音だけがたまに聞こえる。わたしは全く頭に入ってこない本を読む。時間はちくたく進む。たまに人が出入りする。

 


あの時間、宮本くんは何を考えてたんだろう。 いいことだろうか、悪いことだろうか。