今朝、用務員のおじさんから、保護者に渡すよう頼まれた水筒を受け取って職員室に入ろうとすると、いた。

全体に挨拶をしつつ、振り向かないことをチェックし、失意の間、近づいて話しかけてきた。先生ありがとうございました、というので視線を返すと、版画、洗っていただいて、と言い、先生の口から版画という単語が出てきたことで、わたしは、金曜の先生のテンションを思い出し、少し眉を寄せ、なんならすみません余計なことしてしまって、という言葉が口からついて出るところだった。その言葉は実際には出ず、先生が続けて、もう全部刷りました、と言った。あ、全部ですか?そうですか。よかったです。だか答えて、その場は切り上がった。わたし的には、わたしの出る幕はもうないと締めくくったように聞こえた。

朝のあの時間に職員室にいたのは、わたしにこれを言うためだと思った。

 


週予定黒板を確認すると、校外学習のところにわたしの名前が記載されている。いつもこうだ、と思いつつ、今回はさらにペアだって。本当に全く。

 


今日はよく職員室に顔を出した気がする。

給食後、ビギナーなどでやっと高まった学習欲に任せて本を読んでいると、気づけば先生が養護教諭に話しかけにきていた。

Sくんがものすごく調子が悪いということで、それを見てもらってありがとうございましたというような内容だった。なんだかアピールのように感じたけど、一切こっちを見ないし、パワーアップとか行かない、と思っていた。もう全然ダメダメで、というSくんに興味はあったけど、依頼がないことはもうしない。

もうどこかに行ったと思って、今日は面倒そうな電話をよく取っている事務員さんに、何かヘルプがいりそうか見ていたら、まだ職員室に残っていて、わたしの事務員さんへの視線を見たような気がした。

 


帰り際も職員室に顔を出した。

 


なんでもないのかもしれない。

 


きっとなんでもないんだ。

 


そしてそのうち、償いみたいなのが済んだと思ったら、さらに関係のない日常がきて、そのまま別れを迎えるのかもしれない。