昨日は嫌な日だったから、日記を書かなかった。

色んな言葉や印象は、わたしの精神の奥底へ溶けていき、自然な態度が今日は出たような気がする。

 


今日のことも書きたくない。

日記を書くせいで自己と現実の不一致が酷かったけど、今日はとても自己一致できていたと思う。感じる自己は、現実のわたしとぴったりきていた。

 


先生は教室に入った時、やや不自然な気がした。

昨日わたしがドーナツなんて置いたからじゃないかな。

でもわたしはそんなリアクションを気にする余裕がないくらい、先生に呆れようとしていて、目を合わせることを無意識に避けていたと思う。

授業もひどいもので、暗幕などのいらないことで頭がいっぱいで、今日の授業の準備もろくにしなかったんじゃないの、と心の中で悪態をついていた。そういえば駐車場の車も、遅い方だったのを気にしていた。

そんな先生に気づけば冷たくガンを飛ばしており、ふと目が合って、先生が昨日までのその視線と違うことに気づいたんじゃないかと思って、ちょっと悪い気がしたりした。

 


妬きもちではないつもりだった。

だけど結局妬きもちなのかな。

先生にも、子どもにいい加減なことしないでというメッセージのふりをしてるけど、結局は妬きもちだと思われてるかもしれない。

 


国語の時間、先生が電気を消しだした。

それは内心嬉しかったような気がしていたけど、バカにすんなよと、結局はわたしは怒っていたのかもしれない。

あれと随分違う待遇をされて、わたしは侮辱を感じたのかもしれない。

わざわざ昨日と同じ事を子どもたちにさせて、その割にみんなのリアクションが新鮮で不思議だったのだけど、昨日は何をしたのだろう、先生は何をしたかったのだろう、あれと暗闇にいたかったそれだけなのか、それだけのためにわたしは5時間目準備を手伝ったのか、6時間目から始められていたら、わたしは見れたのか、その方が辛かったのか。わたしは子どもたちと純粋にライトアップを楽しんだ、先生はあちこちにいたけど、あまり踏みこんでこなかったように思う、わたしもあまり近寄らないように距離をとっていた。子どもが喜ぶ顔をなるべく多く見てまわっていた。

先生がたまにこちらを見た、わたしも見たからかもしれない、でもなにか、子どものついでとかじゃない、機嫌を確かめるように見られていたように感じた。それもそうだと思う、昨日意味深にドーナツ置いた次の日こうだから。

気分屋だと嫌われてしまうことが少し気になる、だけど、いつだってこれで最後だと思っているから。わたしはあなたに呆れたんだ。一貫性のないのは、何より気持ちが無いのだと結論づけた。

 


名前が書かれていないメモを先生が見て、子どもを当てた。それは素直に褒め言葉が出た。先生はわたしの目をしっかり見た印象を受けたので、先生、声もわかりますよね。いつも発表で。と言ったら、そうですね、わかりますねと答えた。すごい、と手放しで褒めたので、なんだ、嫌われてるわけじゃないのかな、なんて思われた気がした。

それにしても子どもたちの様子を見てると、昨日はもしかしたら放置されていたんじゃないかな。今朝はわからないことを先生に聞く雰囲気がなかったし、わたしが求められている感があったり、何よりやっぱり初めてライトアップ見たようなリアクション、一緒に見てあげていなかったんだろうな、先生もあれも。

業間の終わり、やたら大きな声でなわとびの指導をしていた先生が職員室に入ってきた。

わたしはそっぽを向いて読書をしていて、ドアが開く音で先生だとわかり、なんだ、わたしも見なくても先生を当てられるや、と思ったけど、そのまま見なかった。けど何度か出入りして、校長先生に、今日S、調子いいですと話しかけた。それで自分の存在を知らしめてる気がしたので、わたしも意地になって顔を向けなかったけど、Sくんの話が聞こえるのに無視も不自然かと思い、少し顔を向けたりしたけど、それに気づいたか気づいていないか、わたしに話を振ることはなかったので、また顔を背けた。先生は出て行った。

 


先生は業間に本当はお礼を言いにきたんじゃないかな、もしかして昨日のドーナツのこともひっくるめて。先生はただならぬ話しかけんなオーラを感じとって、やめたんじゃないかな。

嫌われるというのは嫌な気分になるものなので、なぜかは少しは考えてくれただろうか、心当たりは、どれに当たるだろうか。やっぱり昨日の図工の時間の妬きもちだと思うだろうか。醜い既婚おばさんの嫉妬、自分でも醜い既婚おばさんの嫉妬だと思う。

 


今日の付箋にお菓子が返ってなかったのは、そのままどスルーなのか、どうなのか、もう無くてもいいけど、昨日の時点では先生はどう受けとっていただろうか。

 


昨日は酷い目にあって、やっぱりクリスマス会も、わたしが急に当たっただけで、あれのために用意していたんじゃないかなと思う。その辺のことは否定しないけど、あれがあの日にしたわたしへの仕打ち、あれは一生忘れない、それを謝らないことも許さない。あれを人間の最低だと位置づけて、この後は、地獄のような日々が続くことにする。わたしの恨みは効くんだ。全員不幸なことになってしまう。

 


先生だけが無傷なんていうのも認めない。

わたしが罰を与える。