今日はいい日だったから、また金曜日には落ち込んでいるのかもしれない。

 


今日も同じ勤務日なことに感謝し、粛々と働く。

姉弟のお迎えの時、わたしが弟に無理にくっついていったけど、そのおかげで先生とも一緒に歩く時間ができた。大した話もしなかったけど、玄関のところで、宮本先生、と久しぶりに名前を呼んだ。先生は振り向いてくれて、でも、お迎え待ちを頼む件だったので、悪く思いつつ思いきって頼んだ。先生は、今日も午後入ってくださるんですね、と声をかけてくれた。

日記ではすっかり君づけだけど、現実ではとても呼べそうもない。先生と呼んだけど、名前を呼んだら振り向いてくれるのっていいな。終わって職員室に入ってきた先生に会釈し、お礼を言った。

 


ちょっとコミュニケーションがあった後は、話しかけてくれたり来てくれた事が多かったので、午後に期待をした。

でもやっぱり、もうPC室には来なかった。そういうお達しが何度も出てるんだもの、そうそう来れないよね。とやっと納得した。

 


さぁて6時間目…‼︎ と内心燃えながら読書を進めていて、こちらもクライマックスであり緊張感が高まる一方、しばらくすると廊下から話し声がする。あまりいい予感がしなくて、案の定、宮本くんともう1人が談笑しながら教室に向かってきていた。またPCを利用して近づいていて、宮本くんが乗り気じゃ嫌なのでもう見れなくて、本に目を落としたり、無理矢理読んでみたり、やっぱり集中できないでいたりした。そうしていると、わたしが座ってる机の上に貼ってある番組表を見にきた。わたしは今日観るだろうところを指さした。宮本くんは、2年と3年を観るらしいです…と言いながら確認した。重い動画が始まるのを待つ間、宮本くんは教室の後ろにいてくれた。わたしは本を読んでいて、宮本くんも横で本を読んでくれていた。わたしはここしばらくで一番穏やかで幸せな気持ちで読書をした。『それから』の代助が、親友の平岡の嫁を愛していると告げた場面だった。

映らないという話になって、違う方の学習サイトでは駄目なのかと宮本くんに言ってみて、番組表を見るために近くに来てくれた。宮本くんの人差し指が机を滑り、わたしの顔の前にきた。少し伸びた爪。このサイトはケーブルテレビですか、というので、うーんと思い出しながら目を瞑り、開けて宮本くんの顔を見たら案外遠くにあったので一瞬、目に出てしまったかもしれない。近くでバッと振り向こうと思っていたんだけどな。ユーチューブです。と答えた。

無事動画が始まると、わたしの隣の席に座ってくれた。それもわたしを喜ばせた。もう1人から距離を取ったのも、わたしの側を選んでくれたのも。

程なく宮本くんは寝始めた。こっくりしてはストレッチしたり目を擦ったりするのを、わたしも禁じ得ず、周りを見渡して誰も振り返っていないのを確認して、こっそり盗み見た。目を瞑っている間見つめて、開きそうになると視線を戻した。あんまり可愛い顔して寝てるから、遠慮せず見た。長くて濃い睫毛。小さい顔。その目が開きそうになると、また視線を戻した。それを何度か繰り返したところで動画は終わり、終わって顔を合わせて笑った。何故かしゃっくりの出てしまった宮本くんに、おへそを温める方法を教えたけどあんまり響かなかった。心臓の部分を押さえる癖があるようだった。

 


今朝は4時前に目が覚めて、大好きで大好きで、大好き大好き大好きってずっと想っていた。

あなたのこと、格好いいから好きなんじゃない。

あなたのハートが好きだ。