今日、ほんの短い間だったけど、声をかけてもらった。

1年生の下校につき添うため、職員玄関に走って旗を取りに行き、靴を変えようとすると、後ろから宮本くんが来ていたみたいで、振り返って会釈したら、あ、こんにちはー、と言ってくれた。こんにちはと返したら、先生、完全防備ですねと言われた。帽子に二の腕までの手袋を履いていたのを見てのことで、そうですね、恥ずかしいです、と言って下駄箱の順番を待ってくれている宮本くんの前で慌てて失敗しないように靴を履き替え、場所を譲って玄関を出た。

 


こんにちはって、今13時半だぜと思いながら、今日初めて顔を合わせたことを意識して言ってくれたんだなと思った。一回、わたしは職員室で見かけたけど彼の視界に入らなかったんだけどね。寂しかったけど、その時に、今日は上白で下黒なのが一緒なのがわかって密かに喜んでいた。

 


恥ずかしいですという自分の言葉のセレクトにも、しばらく考えていた。わたし的には美白に躍起になっている最近がバレたようで、それからの発言だったのだけど、いい年して、恥ずかしいなんて口走っているのはどうかと思った。

1年生の下校に必死になっているのを見られていた感はあって、今日は必死に玄関に向かって走っていたのをいつ頃から見られていたんだろうかとか思うと、全てひっくるめての恥ずかしいだったんだろうなと思う。宮本くんは知る由もない。

 


今日は嫌なこと多くて、というか、コロナで久しく刺激のない生活をしていたから、毎日働くことによるたくさんのストレスを久しぶりに受けていて、これが日々かと憂うような気になったり、今に慣れるかと思ったりするけど、教頭がやっぱりあまり好きになれない。なんだかイライラするんだよな。今日なんて仕事の邪魔をしたから。なんか、色々とわかってない感があるんだよなぁ。それが失礼になることも、気づかない、で済むと思っているというか。

担任の先生の読みきれない感もある。

事務員が気持ち悪い。物申したいこともあったけど、それより関わりを持ちたくない。今日は廊下でうろうろしていて、話しかけられそうで嫌だったから、必殺目を見ないをしてやり過ごした。宮本くん伝授。これは効くと思いきやの放課後すれ違いざまにつかまったからな。高橋先生の前でさっぱりと切ってやったさ。あー、ストーカーとかしそうで嫌だ〜気持ち悪い…。もう一切話さないで過ごしたい。

 


てなことを思う時、自分にブーメランになって、宮本くんにこんなこと思われてたらどうしようって落ち込むんだな。

ほんとその悩みも足を止められることも無駄だから、関わりたくない。最近ほんと嫌い。

わたしも最初はよくしていた、それは他の人とかなり平等に。

宮本くんの最初の優しさはそれで、今の興味のなさは、本当にわたしはいてもいなくても宮本くんにとってはどうでもいいことなのかもしれないと落ち込んでしまうのだ。難しいなぁ。

 


でも今日はそれらのたくさんのイライラを全て流せるくらい、話せたのが嬉しくて、1日終わってしまうのだ。