怖くてLINE開けないよね。
自分の狂気とか、向こうの引きとかをまだしばらく見れない。
今日は隣のクラスの補欠。
ある程度気合いを入れていた。
朝からシャワーしたぐらいは。
給食の時間まではいくらうろうろしても、すれ違うこともなかった。
さて時間になったので教室に行き、帰りの会をサクッと済ませ、給食の準備が始まった。
なるべく教室に籠るべく、子ども達に細かく確認を取りながら真剣に準備を進める。と、そのうち表に出てきて、ぎこちなく準備をしているように見えた。
関わることの無いよう、と念じながら、うまく準備は進んで、あっという間に食べ始めていた。と、クラスを覗いて驚くような笑うような仕草を見せる。それもあんまり見ない。ワゴンのところとかちょっと見てくれていた。
ずっと金属を擦るような音がしてると思ったら、ご飯のバットだったんだな。何分で食べてるのか、めっちゃ早いのかもしれない。
わたしもご飯のバットを片づける段階で、そばに来て話しかけてくれた。大丈夫ですかとか何とか。よくわかんないけど、大丈夫だと思いますと後を引くような返しをしてしまったけど、会話をサッと終えたつもり。
ワゴンを引くときぐらいに、次の時間、体育中止になったから、自習お願いします的なことを言ってきた。動画を出して、あとはカードさせばいいだけにしてあるからと言ってくれた。わたしはもう動画を出していたから、それは気づかなかったと、あれっ、そうなんですねと言ったら、あれ、動画出てませんでしたか、また見に行きますって言うから、いえ、動画、もう立ち上げましたって伝えた。気づかいを素直に受けられなかったけど、精一杯の対応と言えばそうだった。
なんだかわたしが可哀想なことをしている気分になった。宮本くんが、ちょっとシュンとなっている気がしたのだ。
でもエアコンのリモコンでしつこくやり取りしてしまった時とか、ちょっと面倒そうなのも伝わった。自分が気にかけたい時はいいけど、そうじゃない時はちょっと邪険に扱う。そういうタイプなんだ。
明日はお礼言おう。
気にかけてくれたのは嬉しかった。
でもあんまり喜びたくないと思っていた。
わたしへの罪滅ぼしかしら。単に担任の先生に対して働いてるだけだろうか。優しかった。
もう誘うことはない。
気があると思っていた。気はなかった。
天気が悪くても、晴れても、予定がなくても、来てくれないのが駄目だった。極端な話なのかもしれない。寝耳に水なのかも。それでも、わたしはずっと愛されてるなんて勘違いして、愛を確かめずにはおれなかった。好きならどうだって来るはずだった。わたしが一方的に好きになるわけにはいかない。好かれてると思ったから、できたことなんだ。もう好きだけど、向こうに気持ちのないものを、どうにかするような気はない。だから、今までのウカウカしたやり取りをするわけにはいかないんだ。塩対応だ。
かまってちゃんをしたいわけではない。でも、そうなってしまう。
いいんだ、どうせ、明日からもう関わりはないから。お礼はするけど、口実を見つけて、親しくなろうなんてことはもうしない。
もうあなたに迷惑はかけないよ。だから安心してほしいな。無理にわたしに気なんてつかわなくていい。前の宮本くんに戻って。まあ宮本くんはずっと宮本くんだったんだけど。わたしが戻るから。