学校始まって4日。
今日はその引力に、ただただ屈服するばかりというか。全然、どんどん惹きつけられてしまう。若さから何か出ているのだろうか。かつてはわたしも出していたものなのだろうか。宮本くんの言動がわたしを悩ませ、惹きつけ、思考を占めていき、行動を捉えようとしている。きっと宮本くんが何かしてるわけじゃなくて、受けとるわたし側の話なんだな。それは校長も勝手にわたしに感じているものなのかもしれない。
生活が2時間じゃなくなって、ちょうど直前に先生が職員室に入ってきたので事前に伝えることができた。
今日の生活は、とても楽しかった。
4時間目を名残り惜しがって、玄関で会った時も、じゃあ行ってきますみたいなこと言われた気がする。
ハンミョウ、を教えてもらったのだ。
道に迷った時に、教えてくれる虫だと。
説明とても上手だったな。
ちょっとロマンチックで。
人生という道にずっとわたしが迷っているのは、ハンミョウを見たことがないからで、見たことある先生は超順調な人生を歩んでる、そんな風に捉えたりした。
図書室では側を離れなかったように感じた。
それもあってわたしがハンミョウの絵本を見て騒いでいるのに気づいてくれたのだと思う。
可愛い靴下の日でよかった。
Sちゃんの思っていた話もできたし。
近づいて、あわよくばぶつかってでもいいから触れたい、そんな危ないことを思う。先生に触りたい。
4時間目が終わって、階段の下をちょうど先生が通ったので話しかけようとしたけど、うまく会えなかった。そのかわりというか、Sちゃんを引きとめるところを間に挟まれて見た。
給食の時、担任の先生の給食が少ないのを職員室に補充しに行き、小走りで戻っていたら、角で先生にぶつかりそうになった。急いでいたから思わず、わっ、びっくりしたとだけ言ってすれ違ってしまった。謝るの忘れちゃった。1年生の後片づけをしながら、先生が職員室をうろうろしているのを見た。もしかして、さっきの生活の話でもしにきてくれたのだったかな。やっと、エプロン姿を見てもらったような気がする。遠目で、まだ1年生の片づけをしているんだというのも知ってもらえたと思う。