今日はとても幸せな日だった。

 


朝、ウマオイのニセモノの話を通りがかった先生に話した。先生はそれなりに相手してくれた。

 


2時間目の国語、それなりにKくんに手がかかり、Sちゃんは人が変わったようにというか以前に戻ってちゃんとしていた。昨日、親御さんに連絡したのだろうか。

張り切って向かった3限も4限も、結局空きになってしまって、教頭先生が補助してる3限にちょっと様子見に行ったり、4限は先生も空きだったから嬉しそうに席に着いたら、お迎えになった子についてることになったり、相変わらずすれ違っていたけど、給食を済ませた12時40分、食器を片づけに廊下に出ると、先生が職員室にいるのが見えた。急いで片づけて駆けていった。先生もわたしに話しに来たんだと思いたかった。

 


教頭先生と話し終わったっぽい先生の様子を伺うと、話しかけてもよさそうだったので、わたしはとにかくハロウィンのブラックサンダーが先生からなのかだけでも聞きたくて、目が合って会釈すると、ありがとうございましただかなんだかお礼を言いながらわたしの席に回ってきて、虫の入ったペットボトルを持ち上げて見た。

もうウマオイでいいんじゃないですかね、子どもたちにちょっとでも見せようかななんて言う先生に、ほんとですか、でもわたしもう帰っちゃうんですよね、と言っていると、教頭先生がなあにそれと聞いてきたので、事の経緯を説明して、でもちょっと違うんですよね、などと言っていた。

ペットボトルを渡し合っている時に触れる指先。

朝も少し触れたんだ。久しぶりの先生の手。

 


先生がもう持ってっちゃうので、あ、あと、と呼びとめて、ブラックサンダーが先生なのか聞いた。

あ、僕です。といつものように照れ隠ししたような感じで言った。そっか、やっぱり先生だったんだ。前わたしがブラックサンダーあげて、わたしがきっと好物なのだと覚えていて、それのハロウィンバージョンを見つけて買う先生の姿を思い浮かべて、嬉しくて満面の笑みでありがとうございますと言った。