プロテインバーの翌日は予想通りといえば予想通りなんだけど、なんだか確信を持ちすぎて、見えていないところもあるかもしれないような、ボンヤリした感じでもある。
朝一、いきなり廊下に並んでいる皆さん。
知る由もないわたしは、とりあえずついていくしかない。Sちゃんがなんだかのんびりしていたので、遅れて一緒に手を繋いでオープンホールに向かう。今思えば、やっぱりSちゃんは怪しいのかもしれない。それかMちゃんだな。
そもそも話に興味のなさそうな先生。それが手に取るようにわかるなんて、宮本検定も上級になったものだ。女子トイレの話であるという時点で、ちょっと自分と切り離しているような気がする。それか、自分のクラスの子が犯人っぽいのと、主任の先生がそう思っていることに、直面しないようにしてるのかもしれない。Mちゃんに構っているふりをして、しぶしぶホールのドアを閉め、わたしが締めてない側の窓を閉めて、出ていった。道中、主任の先生に話しかけられ、ああ、この先生も宮本くんのリアクションに1人孤軍奮闘してるんだわと思うと同情して、トイレットペーパーの話を受け止めていた。
国語に戻ると、なんだか貴重な国語の時間をとでも言いたげな感じで授業を進め、ろくに言葉も交わさず教室を出た。
でもうってかわって図工は、なんだか近寄ってくるような雰囲気を感じ、わたしもなんとか心を開いてることを表現しようとしていると、長机を出すのを手伝ってくれと、教材室に呼ばれたのだ。
えっ、密室再びじゃないかという気負いがあったのか、なんだかうまく歯車が合わず、先生が何をしたいのかわからなかった。先生は何もしたくなかったから、合わなかったのだろうか。
結局教材室は先生が先に中に入り、一台を1人で持っていって、わたしは2台目は途中まで持っていけて、3台目は適当なのがどれかわからなくて、中で待っていた。わたしは鍵をもらうことにして、先生が積んであるやつを1人で出した。先生が持っていってくれて、わたしは鍵を閉めた。鍵を戻しますねと伝えて、持っていった。
あんまりドギマギはしない。いや、1人でかなりドギマギしてたんだけどね。鍵をもらう時に、指先が少しだけ触れた。それぐらいで、先生からセックスアピールを感じることはなかった。
どうも袋を使った工作のやつが、うまくいってると思えなかったようで、何回かもっと丸くなると思ってたんですけどねと言ってきた。ちゃんと子どもたちは楽しんでいたし、久しぶりにわちゃっとした雰囲気だったので、わたしは安心したのだ。
昼休み、掃除の時間と先生のクラスの子とばかり触れ合いがあり、先生とも何度か言葉を交わした。
5限目はピンチヒッターみたいな感じで、急に先生のクラスにいった。それもなんとかこなした。
放課後はぽつぽつとパーテーション越しに話したものの、プロテインバーも蒸し返さないし、あんまり話を深められなかった。
明日は2時間続きに戻った生活。
楽しく過ごせるといいな。