帰りの玄関で先生を追いかけて、Sちゃんの原因を聞いた。

先生は下校指導にいくと告げてはりきって出ていったから、迷惑かなと思ったのだけど、先生は足を止めてわたしが納得するまで話をしてってくれた。昨日今日と、わたしに親切だった先生。面と向かって話すとすぐテンパって、口が滑るのだけど。Sちゃんのおかあさんのこと冷たいって表現しちゃった。ちょっと否定してるわたしの深層心理が出たに違いない。

いっぱいいっぱいだというママと、ママに構って欲しい子に、何をカウンセリングするんだろう?またデタラメなカウンセリングを勧めてるのか。

まあそんな不満はありつつ。

 


今日は素敵な日だった。

業間は先生リレーの指導だったので、全体を見回ってから後半は先生の教室に居座っていた。

暗くした教室で、先生の帰りを待っていた。

先生が戻ってきて、目が合うとありがとうございますと言ってくれた。そのまま生活の時間に入る。

おもちゃ作りが始まると、とにかくあちこち手助けして回った。みんなも存分に頼ってくれたし、今日いち気を張るべきSちゃんに、ロケットの筒をあげられたのがデカい。昨日のわたしを褒めてあげたい。

そのうちわたしがあまり工作が得意じゃないと気

づいた先生は、Sくんについていたら側にきてくれた。わたしは内心工作に自信満々だったんだけどな。もしかして得意じゃなかったのかもしれない、と気づかされるはめに。先生は以前、体育館の非常ベルのカバーで前科があり、不器用だと思っていたのに意外に器用に子どもたちに混ざって物を作っていた。

Sくんの車を一緒に支えるわたしたち。

わたしは繋がった手を離したくなくて、その手を離さないし、先生は、今振り返れば、わたしから車をもらおうとしてたのかな。あれ、勘違いだったかしら。

でもまあ、子どもたちの世話はあちこちで焼いたし、先生にも頼りにしてもらえたと思うし。傷の手当てとか、Sちゃんとか。

終わりに、明日は芋掘りします、3時間目。と予告した先生。時間割を見れば音楽の時である。そっかぁ、わたしの時にしてくれたんだーと嬉しくなる。明日は4限目も空きなんだー、ゆっくり入ろう。

 


給食できな粉揚げパンを食べていたら、職員室に来る先生。狙ってるんじゃないかと開き直って口の周りにきな粉をつけて食べていたら、話しかけてきてくれた。きな粉揚げパンを嫌いな子が他にもいた、という話をしてくれたので、わたしは小さい頃経験がなくて、今食べるとちょっと脂っこいかなという話を返してみた。そうですか、こんなごちそうなかったですけどね、この学校来て初めてココア揚げパン知りました、というので、先生の口からそれが出たことが嬉しくて、泥棒みたいになるんですよね、ともはや声が届かなくなったところで言い、あの交流給食のことは覚えてるのだろうかとその背中を見送りながら思った。

 


掃除は近くにいただけだったな。

掃除後のSちゃんが帰るにあたっての声かけも、若干スルー気味だった。

 


明日でしばらくお休み。

ちゃんと先生抜きするさ。