ママが帰ってきた教室は、明るく楽しく穏やかだったとさ。

 


パパとママが決して仲直りしたわけではないような気がするんだけど、あの3時間目の始めごろまでのやな感じはなんだったんだろう、そして算数ぐらいから?急にご機嫌になったのはどうしてだったんだろうか。

 


2限目が終わったら、もう向かってしまっていた。

6年に入らないと、という1限目までの戒めも何の役にも立たず、直行でクラスに向かった。

向かうと向かうで先生はずっといないし、やっときても1回通りすぎたしね。あの、チョークのがよっぽどまずかったのかなぁ。

全部空きなんだみたいなことを伝えたら、思ってたよりちゃんとお願いしますって言ってくれたように感じた。その前の妄想では、どうせいつもの苦笑いして渋々、みたいなのだと思ってたから。全部空きって言ったのが同情買ったのかな。

でもクラスの子の弟がコロナになって、というのを、今朝たまたま見た名簿で知っていて、うろたえることなく対応できたのはラッキーだったのかもしれない。だからクラスの子たちも、僕も危ないです。と言うので、じゃあなおさら専属で。と言って入ることにした。全部きますと約束して、わざわざ6年生の先生にも断りに行った。

 


ママのいない間、子どもたちはそれぞれの顔を見せているように思えた。しっかりした子、ひたすら呆けている子、構われたくて臨海だった子、先生に支配されている子、わたしにきっと会いたかった子。計4時間も一緒にいて、それぞれの子どもたちに割と愛情を与えてあげられたと思う。

 


先生はどうだったろうか。

 


2限目、窓からすごく陽が射してきて、子どもたちが喜んでいた。先生はこんな日にジェットスキーしたら最高だ、と言った。わいわいなったし、わたしはただ、この日差しが1人の子だけに窓から反射してものすごく眩しいのを知っていたので、騒ぎが収まったらその分だけカーテンをひいたのだ。それをね、割と速攻でシャッと開けた先生。ちょっと、開けた方にしたら感じ悪かったよね〜。

まぁそんなことぐらいでムッともこず、平然としていた。

3限目くらいまではなんだか空気も重くて、先生も後悔してるかなぁ、でも受け入れてるってことはセーフの域なんよね?とか思いながらも粛々とこなしていると、徐々に先生も調子づいてきたのだ。変なしゃべり方したり、発表で小道具使ったり。

 


あの全員熱を提案した時も、やな感じだったなー。ストレス感じてますって感じの、パチパチとあれチャッカマンだったのかな。

熱も終わって、理屈っぽい先生が出て、おどける先生が出て。わたしが笑うのを確認はしているようだった。

 


算数、みんなの理解がよかったからかなぁ?

説明も上手くいってたしなぁ。

それでか?

子どもが調子いいのはあんまり重視していないようだったけど、それもフリなのかな。

 


5限目に何するか言ってくれたのはわたしにとって親切だなぁと思ったのだ。

 


給食、今日も来ないなぁと思っていた。

ここでもやっぱりチョークのことかと思った。

昼休み、事務員さんが台紙を作るのを眺めていたら、やってきた。レースのこととかに触れていった。わたしはわたしのためにこの時間に来てくれた気がして、嬉しかった。

 


5時間目は算数の後、久しぶりに先生のあくびが聞こえた。もしかしたら、あくびが一区切りついた合図なのかもしれない。先生でなくても、途中で遮られるのって嫌だもんな。もうしないようにしよう。

送る会の練習で、最高に調子づいた先生を見れた。Sちゃんとのくだり、おかしかったなー。ソーラン節も変な動きして、SHちゃんも笑っていた。少しは安心できたかな。

 


帰りは会わずして早退したんだけど。

今日のハイライトは、先生と一緒な風邪なら喜んでかかろうと思ったわたし。