今日は会えたなぁ。

 


先生のクラス以外にもちょっとした役目があり、それで自己有用感がある。

なんとなくパンドラの箱だったクラス。

どうしたのかなと思っていた子たちとコミュニケーションをとれた。Iちゃんは普段大きな関わりがあったわけじゃなかったけど、少し自分のことを話してくれた。それが嬉しかったりした。

Kくんは、朝送ろうとしていたら先生と出会ってしまったので、そっちのけで話していたら振り返った時にはすでに階段を上がっていったところだった。

そんな去り際だったのに、保健室で出会うと、急に自分のことを話し出すKくん。身長がたくさん伸びたことと、水泳が得意なことを、あれっこんな距離感だっけという戸惑いを隠しつつ、受け止めて話していた。親近感を持ってくれたのだろうか。

 


先生との今日かぁ。

なんだかみんながそわそわ落ち着かないのを、わたしのせいにされてたような気もしていた。

実際そうなんだろう。Sちゃんのピアノだって、今日はたまたま都合よく避けられたけど、それが迷惑をかけることは変わっていない。

 


業間に1週間ぶりの再会を果たして、もう元気なんですかと聞いたわたしに、先生は笑ってもう元気ですって返した。久しぶりの先生はほぼ完璧な立ち姿で、格好いい、ビシッとスーツで、と上から下まで見て、今日スーツで何かあるんですかと聞くと、予行練習で、と言った。3限目の自習とは、2時間目の間違いだったのだった。でもあの間違いがなかったら、あの子たちに近づけることはなかったんだし、よっぽど価値のあることだった。

もう少し話すような雰囲気だったけど、なかなか去らない子が1人先生を捕まえていたので、わたしもその場を離れられなかった。やっと去って、音楽、独断ですみませんでしたというと、あれおもしろかったです、と表現してその場を去ってしまった。

 


待った4限目、教室に入ると若干暑すぎるぐらいで、戸惑ったけどしばらく居てみた。先生は帰る子の支度を無言でしていた。算数のプリントをするのを眺めていたり、帰ってきた先生がテレビの後ろに隠れてちょっとキョロキョロ探したりした。

やっぱり窓もめっちゃ閉まってるし、窓ぐらい開けたいな、と思って、先生に、ちょっと暑いかもしれませんと言いにいった。先生はそうかとすぐにストーブを消しにいった。できるだけ傷つけないように言ったつもりだったけど、寒いのは僕だけかと言うので、あっ、寒気しますか、と心配するジェスチャーを返していたら顔が赤くなっていた。指摘する言葉が喉まで出かかった。発熱によるものかと驚いたからだったけど、赤面だったみたいだった。指摘しなくてよかった。ストーブを消すと、すぐにわたしでも寒気がしたので、消すまでもなかったんじゃないかなと思っていたけど、後で気づいたらエアコンもかかっていた。

国語の授業中に先生が出した、『お互い大好き』というパワーワード。そう、これはスーホと白馬の関係性の話、関係ないのだけど、先生が発した言葉がひとり歩きする。

あとは子どもを注意するのに、昨日の病床での話を用いる先生。先生はベッドで寝ているという情報と、そこで明日みんなに会えると思うと楽しみだった、それがこんな感じのみんなで残念だ、という風なことをいったのだけど、その話で一瞬喜ばせつつ、みんなの、そしてわたしの良心をえぐってくる先生。

今考えると、どうなんだろうな、その時は言葉どおりとったんだけど、きっと大方言葉どおりなんだけど、ちょっとだけわたしのラインの返事っぽかったというか、先生もベッドで学校にいくのを楽しみにしてくれたんだなと思っていいのかなと思った。がっかりだ!と言われたような気もするけど。放課後も来なかったしなぁ。

5限目も無事入って。ほのぼのとしたクラスで、たぶんすっかり温まった風な先生の様子を見ながら、はさみを先生に貸してもらったりして、子どもたちに助けられながら過ごしていた。

わたしはというと給食ぐらいから激腹痛で、先生に久しぶりに会ったわたしの子宮が悲鳴を上げたのかもしれない。

放課後は会えなかった。これも意図的かなあと思うけど、下校指導を珍しく忘れずいったのかなぁと思ったり。わたしはトイレ掃除をマッハで済ませられていた。

 


先生のクラスに入った後、いつの間にか首の痛みがなくなっていた。

その後に腹痛が起こって、すごいな、人間同時に2箇所は痛くならないようにできてるのかと思っていたけど、もしかしたら首の痛みは、先生に会って出たドーパミンか何かが、一時的に消してしまったのではないかと思った。なぜなら、帰ってしばらくしたらまた痛みが戻ってきたから。